皮膚腸相関

皮膚腸相関とは、皮膚と腸の関係を指す言葉です。腸内環境は、脳・肺・心臓・肝臓などさまざまな臓器の状態に影響することが明らかになってきており、皮膚も例外ではありません。腸内細菌 そう (腸内フローラ)の異常は、皮膚の炎症性疾患であるアトピー性皮膚炎・ 乾癬かんせん やざ そう (ニキビ)の発症に影響があると考えられています。

腸内細菌叢とは、腸内細菌が密集している状態のことです。腸内細菌は約1,000種類、数にして約100兆個あるといわれ、善玉菌・悪玉菌・ 日和見菌ひよりみきん (腸内の善玉菌が優勢だとよい働きをするが、悪玉菌が優勢だと悪い働きをする菌)に分類されます。腸内細菌叢は、加齢に伴い善玉菌であるビフィズス菌が減少し、悪玉菌のウェルシュ菌などが増加します。ほかにも、心配や不安などの精神的ストレスによって腸内細菌のバランスが乱れることがわかっています。

皮膚の健康を守るためにも、腸内細菌叢のバランスを保つことが大切です。バランスを保つためには、腸内にあるビフィズス菌や乳酸菌、酪酸菌などの善玉菌が占める割合を増やす必要があります。生きた善玉菌を含んでいる、ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物や、善玉菌を増やす効果がある大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどを積極的に摂るようにしましょう。

また、腸内細菌叢のバランスを崩す一因となるストレスを蓄積させないために、適度な運動や睡眠時間の確保を意識しましょう。

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