ビタミン・ミネラル事典

ビタミンを上手にとる

体に必要な栄養素でありながら、不足しがちなビタミン。毎日の生活の中で、ビタミンを上手にとるためのコツをご紹介します。

ビタミンをとるコツ

食べ物から上手にビタミンをとるには、ひと工夫が必要です。
それぞれのビタミンはお互いに共同して体の“潤滑油”として働くので、それぞれ「万遍なく」・「毎日」とらなければいけません。

食品からビタミンをとるには

食品から上手にビタミンをとるコツは、献立に最低でも5種類の野菜を用いること、そして、1日350g以上の野菜を、そのうち120g以上は緑黄色野菜をとることです。そうすると、必要なビタミンが摂取できるといわれています。
ただし、忙しい生活をしていると、栄養素を全て食事からまかなう理想的な献立を毎日実行することはとても大変で、苦労もひとしおと思います。そこで「今日の献立は少し欠けるかな」と思ったら薬で補給していくのも、ひとつの方法です。

ビタミンの弱点

新鮮なものに含まれる値を示した食品成分表の含有量と実際の食品のビタミン含有量には大きな開きがあり、また、水洗いや加熱などの調理による損失でビタミンCは約5割、ビタミンB1やB2は6~7割ぐらいに減ってしまいます。

不足しがちなビタミン

日常の生活で最も不足し易いのはビタミンB1C、次にB6などです。だから疲れ易い人、肩こり・腰痛の人などは特にビタミンB1の補給を、また、しみやそばかすなどが気になる人特にビタミンCの補給を心がける必要があるでしょう。

食品からとる場合の目安

1日に食品からとるビタミンの目安を、厚生労働省では「日本人の食事摂取基準」として定めています。このうち、「推奨量」「目安量*1」は不足状態にならないようとるための基準です。
それに対し、過剰状態にならないための基準として「耐容上限量」があります。これは日常的にとっても過剰症を起こさない最大の量です。

*1 目安量:推奨量を決めるために十分な調査結果がない場合に定められる

薬用量

「推奨量」「目安量」「耐容上限量」は、健康状態を維持していくための値ですが、それとは別に、薬としての治療効果を期待する「薬用量」があります。薬用量は、推奨量や目安量の何倍にもなることが多いです。

(参考)

推奨量 最大薬用量
B1 1.4mg 30mg
C 100mg 2000mg

(30~49歳男性の場合)