アリナミン製薬の生薬・漢方薬事典

生薬図鑑

アリナミン製薬の漢方製剤や生薬製剤で使用している生薬一覧です。生薬の基源や効能、それぞれの生薬にまつわるこぼれ話などを詳しくご案内しています。個々の生薬について知りたいときなどにぜひご活用ください。

球茎は栗(クリ)にそっくり!

半夏ハンゲ

サトイモ科カラスビシャクの球茎の外皮を除いて乾燥したもの。

植物の特徴

多年生の雑草で、4~5月頃に長さ10~20cmほどの3枚の小葉からなる葉を1~3枚出します。花はサトイモ科特有の変わった形で5~7月に開花します。種はわずかで、1つの花に平均で20粒前後なります。生薬としては、サトイモ科カラスビシャクの球茎の外皮を除いて乾燥したものを用います。

生育地

中国、朝鮮半島および日本に分布しています。日本では北海道から沖縄まで畑地などに生えます。

成分組成

主な成分としてはアミノ酸類、澱粉、アルカロイドのコリン、脂肪酸類、シトステロールの配糖体、エフェドリンなどが含まれています。また特有のえぐ味成分として3,4-ジハイドロオキシベンズアルデヒドの配糖体、口唇粘膜に感じる刺激の原因成分としてシュウ酸カルシウムの針晶も含まれています。

この生薬が含まれている漢方処方

  • 大半夏湯(だいはんげとう) 
  • 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
  • 小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)
  • 二陳湯(にちんとう)
  • 二朮湯(にじゅつとう)
  • 小青龍湯(しょうせいりゅうとう) 
  • 釣藤散(ちょうとうさん)
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

など

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